インタビュー
RYOZAN PARKメンバーへのインタビュー記事を掲載しています。
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「私を表現する」アイヌ刺繍作品展
今回の展示について教えてください。 RYOZAN PARK HOKORAで、2025年3月10日~4月13日の5週間、「アイヌ刺繍作品展~Kuyaynukare~ここにあるもの」を開催しました。 Kuyaynukare(クヤイヌカレ)とは、アイヌ語で「私を表現する」を意味します。 今回のアイヌ刺繍作品展では、作り手9名の作品を5回入れ替え5週に渡り表現しました。また、個展のみならず、9名による合同展や夜間展示等も行い、ギャラリー内は幻想的な雰囲気となり大好評でした。 イベントスペースとしての使い勝手や感想をお聞かせください。 洞窟をイメージされたHOKORAギャラリーと、アイヌ刺繍の相性が抜群でした。 1つ1つの作品の美しさが引き出され、輝きを増していました。 アイヌ刺繍作品に会いに来てくださる来場者の皆さまは、洞窟のようなHOKORAにも大変感心されていました。「自分もHOKORAで何かやってみたい!!」と想像を膨らませている方が何人もいらっしゃいました。 また、夜間展示はギャラリーの中には入れませんでしたが、窓越しから楽しめる展示となりました。「HOKORAの前を通るのが毎日楽しみです。」と、街の皆さまにも愛されていたことを感じました。 アイヌの世界観を最大限に表現させていただき、心から感謝しております。ソンノ イヤイライケレ また来年も、アイヌ刺繍作品展を開催したいです。 関連情報 Instagram(Utae)Instagram(ハポネタイ)facebook 聞き手:RYOZAN PARKコミュニティマネージャー 土屋真満- オフィス
- イベント
ハポネタイUtaE さん -
RYOZAN PARKとわたし
私は、2024年6月から2025年4月までの約10か月間、巣鴨のシェアハウスであるリョーザンパーク(Ryozan Park, RZP)に住む機会がありました。その中で感じたこと、気づいたことを書いてみたいと思います。 シェアハウス シェアハウスという言葉から想像していたのは、大学の寮生活のようなものでした。実際には、このRZPは、これまで所属してきた家族、学校、サークル、会社など、どの組織とも異なるコミュニティだったように思います。 家族のような雰囲気もありますが、それぞれの住人は経済的に自立しています。学校のように規則があるわけではありませんが、何か問題があれば住民会議などで話し合います。大学のサークルのように共通の目的があるわけではありませんが、同じ家に住み、キッチンで一緒にご飯を食べたりお酒を飲んだりします。 学生よりも金銭的な余裕があるので、良いお酒や食材を買ってきて、派手にパーティーをすることもあります。もちろん、会社のような上下関係やしがらみはありません。 シェアの精神 RZPに入ってからよく耳にしたのが、「シェアの精神」という言葉でした。これは、キッチンやバスルーム、玄関や下駄箱など、住人全員が使う共有スペースをなるべくきれいに使うことから、他の住人にご飯を作ってあげたり、お土産を買ってきたりといった行動まで含まれます。 RZPでは、「この家では〜」といった会話もしばしば聞かれました。多くの住人がこの場所を一つの大きな家のようにとらえ、他の住人を家族のように思っているのかもしれません。 ただ、これはやや不思議なことでもあります。RZPのようなシェアハウスではそれぞれの住人は家賃を払って住んでいるのですから、本来それ以上のリソースを家族ではない他人のために割く必要はないはずです。自分が何かをしてあげたら、その見返りとして何かをしてもらえることを期待しているのかもしれませんが、それが確実に返ってくるという保証もありません。 また、そうした利他的な行動の程度は人によって異なります。自分が他人のことを考えているほどには、他人は自分のことを考えていないかもしれません。このような状況では、他人に何かをしてあげることのインセンティブ(経済的動機づけ)はそれほど高くないようにも思います。 それでも、完全に利己的にふるまう人はほとんどおらず、「シェアの精神」は決められた規則ではなく守るべき美徳として自然と尊重されているように感じました。このような雰囲気は、RZPを単なるシェアハウス以上のものとして住民が考えているからこそ、成り立っているようにも思います。 多様性 私は会社勤めを10年ほど経験したあと大学に移ったため、社会的な視野が狭くなりがちでした。しかし、RZPには他の業種で働く人や、まったく異なる職業の人たちが多く住んでいました。 クリエイティブな仕事をしている方も多く、そうした人たちの話を聞くのはとても面白く、自分とは異なる価値観や視点を知ることができました。 日本人以外にもさまざまな国籍の方がいて、英語や他の言語も日常的に飛び交っていました。外国籍の住人は日本語が非常に上手で、そのため私の英語はあまり上達しませんでした。 年齢差や性別、国籍などの違いはありますが、その中で共通する価値観もありました。かわいい/かっこいい、かしこい、というだけでなく、「面白い」と言われることに価値がある、そんな雰囲気があるように感じました。 人間関係 ムードメーカーの周りに人が集まる傾向はありますが、必ずしもその輪に加わる必要はありません。長く住んでいた人が出ていき、新しい人が入ってくることで人間関係は絶えず変化し、そのスピードも比較的速いです。ある人たちの人間関係が、他の人との関係性にも影響を与えることもあります。 住人同士はすぐに仲良くなることが多いですが、そうならない場合もあります。集団生活である以上、人間的な相性の良し悪しは避けられず、時には衝突が生じることもあります。しかし、問題が大きくなりそうだと感じたら、みんなでそれを解決しようとする傾向も強く感じられました。 私がRZPに住んでいたのはわずか10か月でしたが、この10か月は事前の想像を遥かに超えた濃密な体験でした。これほどの密度の時間を家族以外の仲間と過ごしたことはこれまでになく、今後もおそらくないのでは、と思います。このようなすばらしい時間を過ごさせてもらったことに、心から感謝しています。- ハウス
砂川さん -
プロの映像制作チームも太鼓判。配信機材が充実のイベントスペース
杉本さんが主催されている「小説的思考塾」と「界隈塾」について教えてください。 わたしは公私問わず様々なイベントを主催することが多いのですが、RYOZAN PARKをいつも使わせてもらっています。特に「小説的思考塾」と「界隈塾」は定期的に開催しています。(現地参加と配信どちらも行なっています) 「小説的思考塾」は芥川賞作家の保坂和志さんと隔月を基本に主催しているイベントです。多くのアーティストに影響を与え続けてきた保坂さんならではの客層で、小説家志望だけではなく多くの芸術関連の人たちが集まります。小説に限らず芸術全般の捉え方を学ぶような講義で、いつも刺激的な内容になっています。もう6,7年は続けています。いつか受講者の中から小説家をはじめとした芸術家たちが誕生するのは間違いありません。 昨年からは、社会学者の宮台真司さんと一緒に「界隈塾」という私塾を始めました。「界隈塾」は毎月「◯◯界隈」の著名なゲストをお呼びして縦横無尽に議論をしていく内容になっています。こちらは著名人にゲストとして来ていただけることが多いので、活気に満ちています。今後はより一層いろんな界隈を有機的にコネクトしていくような場作りをしていきたいと思っています。 どちらも講義終了後に懇親会を行なっており、それが現地参加をしてくれたお客さんの満足度を上げているなと実感しています。 そう言えば杉本さんは、弊社オーナーの竹沢と昔からのご友人でしたよね! はい。そうですね。オーナーの竹沢さんとは大学時代からの友人なので、RYOZAN PARKを始める前から付き合いがあります。お互い交友関係が広いので、友人を紹介し合う場所としては、RYOZAN PARKはとても良い場所です。何人かはそのまま住民になり、今も住んでいます。オーナーの人柄で面白い人間が住み、素敵な雰囲気のコミュニティができています。 イベントを定期開催していただいていますが、弊社のスペースの使い勝手はいかがでしょうか? 「小説的思考塾」も「界隈塾」も配信を行なっているので、配信機材が充実していることがとても助かります。スイッチャーやミキサーも高性能のタイプで、配信のクオリティを上げることに大きく貢献してくれています。プロの映像制作チームが現場に入っても満足してもらえる設備になっています。もちろん大型のスクリーンやスピーカーもあり、椅子やテーブルなども十分な数があるので、現地参加でも100人程度収容して行なうこともしばしばあります。 他のレンタル施設と比べても、コストパフォーマンスが格段に良いと感じているので、これからもRYOZAN PARKを使わせてもらおうと思っています。 関連情報 ウェブサイト (株式会社ハクナバラ)界隈塾 note界隈塾 ツイキャスウェブサイト(保坂和志 小説的思考塾) 聞き手:RYOZAN PARKコミュニティマネージャー 土屋真満- イベント
株式会社ハクナバラ杉本さん -
オシャレな空間×オーガニックイベント
Vita riccaさんのプロフィール、取り組んでいること、事業紹介をお聞かせください。 当店は、オーガニック、エシカル、サスティナブルをテーマにしたセレクトショップです。2021年8月20日、南池袋の明治通り沿いにオープンしました。 「豊島区の健康寿命を延ばす」をテーマに、店舗での日用品や健康食品などの販売はもちろんのこと、地域の清掃活動や公園活性化、イベントの開催を行なっています。 より広くより深く地域の方々と交流を行い、みなさまが体も心もずっと健康でいられるようなことに取り組み続けていくことが、Vita riccaとしての目標です。 RYOZAN PARKのイベントスペースを利用しようと思ったきっかけを教えてください 元々は、当店のスタッフが別イベントの参加者としてRYOZAN PARKイベントスペースに訪れたことがきっかけです。 素敵な調度品に囲まれた室内に感動し、「絶対にイベントを開催するならここが良い!」と思いました。 また、RYOZAN PARK様もオーガニックのイベントなどに力を入れていこうと考えていらっしゃると伺い、当店の理念や思想との親和性を感じました。 イベントスペースの使い心地はいかがですか? 立地としては、主要線沿線の駅から近く、アクセスの良さが魅力です。 当店のイベントでは料理やドリンクを提供することが多いのですが、キッチン設備・備品が充実しており、とても使いやすいです。 スペースが複数あり、用途や参加人数に合わせて最適な設備・広さの部屋を選択することができます。 どのスペースも内装が綺麗でおしゃれなので、スタッフも参加者もテンションが上がります。 弊社のイベントスペースを検討中の方へ、メッセージを! RYOZAN PARK様が、いつも親身に相談にのってくださるおかげで、本当に楽しく気持ちよくスペースを利用させていただいています。 参加者の方が楽しんでイベントが大成功しているのは、RYOZAN PARK様のサポートのおかげです! 利用を検討されている方は、ぜひ一度相談してみてください。関連情報 ウェブサイト(Vita ricca organic & ethical) Instagram Facebook 聞き手:RYOZAN PARKコミュニティマネージャー 土屋真満- イベント
ビータリッカVitaさん -
Gallery Experience
ExhibitContraband Existence This series is a celebration of neurodiversity, subversive reflection on somatization as a glorified “solution” and contemplation on modern existence within capitalist norms of productivity, conformity, and achievement as the real divergence from our humanity. For many people, medication is simply a means of survival within capitalist structures which do not provide for diverse types of people with different ways of thinking. The artworks presented in this series of 6 hyperrealist drawings use color pencil to meticulously depict available doses of Adderall XR, a “designer” prescription for treating people diagnosed with Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder (ADHD). ADHD is characterized by symptoms such as inattention and impulsivity, has been linked with low levels of neurotransmitters in the brain, and affects an estimated 22 million adults and children in the United States alone. Adderall is formulated on amphetamine, which is illegal in many jurisdictions such as Japan and Korea.Even in the United States, this pharmaceutical is notoriously associated as a performance enhancement and with recreational use among students and professionals, as well as overprescription among children. In recent years the exponential demand for Adderall has created both pharmaceutical supply chain shortages and counterfeit black markets, while giving rise to outsourcing services that contact pharmacies to search for availability on behalf of wealthy individuals, resulting in even further inequity for those living with ADHD. This series is an exploration of the artist’s lived experience of neurodivergence, a journey marred with many challenges and shame due to the taboo nature of seeking help for or even discussing mental health in her home country. Individuals struggling with mental health are not protected by anti-discrimination or medical privacy laws. As a result, Koreans hold the tragic statistic of having one of the highest suicide rates in the world, or resort to alcohol or religion as an palliative coping mechanism for suffering. The works presented in this exhibition represent her reclamation of vulnerability as strength and what it takes simply to exist in a world that demands productivity and achievement as a measure of one’s value as a human being. There was so much for me to learn as an artist debuting with my first solo exhibition. But this opportunity to work with Gallery Mugen far surpassed what I could have imagined in my wildest dreams. I feel so blessed to have worked with my curator Peter Leghorn, who was not only a visionary in his conception of exhibiting my artwork, but just as formidable in how he shared his experience with kindness.His ability to garner support from his incredible network within the Tokyo art community speaks to his standing within it. Unlike most private galleries, Gallery Mugen allows emerging artists such as myself to learn and grow together.I never felt pressured toward a particular direction and was provided as much independence and autonomy that I felt comfortable with throughout the exhibition process. Even with so much freedom, I also felt secure in having access to the curator’s wisdom and guidance every step of the way.This is a great opportunity for artists who are not only willing to roll up their sleeves and work hard for their vision, but also those who are flexible enough to listen and adapt to this context in order to make the most of what Gallery Mugen can provide. During the exhibition, she stayed at our shared house in RYOZAN PARK. I asked her about her impressions of the experience. Share House experience When I arrived in Tokyo for this exhibition, I was anxious about feeling lonely because I didn’t know anyone in Japan. I also didn’t know how I would feel about having to use a kitchen, bathroom and shower facilities with people I didn’t know after having lived alone for so long in New York City. But after one month at Ryozan Park, I felt that I had gained an entire community through the connections I made among RZP sharehouse residents and cannot even imagine how different my experience would have been if I had stayed at a hotel. Everyone at RZP is so welcoming, kind, generous and open to newcomers. Everytime I got to know someone at RZP was like starting to read a new book chapter in hearing about their different life stories and experiences. I made so many incredible memories by staying at RZP. By the time I was leaving, everyone felt like a friend, if not family, which made saying goodbye quite difficult. But my heart feels content because the connections I made in this community are just that special, these relationships are built to last. I would recommend RZP to anyone who is interested in sharehouse living, or return in a hearbeat if I have the opportunity in the future. 【Profile】Aartist:Catherine Jiwon Ghim(b. 1983, Los Angeles) is a self-taught visual artist based in Seoul, New York, and Mexico City. Ghim’s work explores identity, longing and consumerism through a visual language that is both familiar and subversive. It is also a reflection of her multicultural background and experience in journalism, human rights, and economics. Her work engages themes of necessity, luxury, and desire to challenge perceptions of value, aesthetics, and consumption with contemplative irony.InstagramCurator: Peter LeghornPeter Leghorn is a Scottish-born artist based in Tokyo, working primarily in drawing and painting. Leghorn fuses disparate imagery and techniques to create layered, multi-faceted works. His work probes themes of nostalgia, memory, and identity where personal and popular culture intersect and converse."Instagram- イベント
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ArtistCatherineさん -
「アイヌ文化」を五感で体験
UtaEさんは、HOKORAでも展示をしてくれましたね!今回の展示について教えてください。 北海道の活動拠点「ハポネタイ」の修繕費用が必要となり、「アイヌ文化」を五感で体験できるイベントを開催しました。ハポネタイの現状困っていることを共有させて頂くことはもちろんですが、先ずは参加してくださる皆さんに楽しんでもらいたい!と考え、アイヌ文化の第一線で活躍する仲間達に集まって頂きました。 黒曜石で魚を捌く様子を間近で見学し、アイヌ料理を食べながらアイヌの音楽を楽しめる時間。また、楽器の体験や鹿笛づくりワークショップも行いました。さらに、『ゴールデンカムイ』アイヌ語・アイヌ文化監修の中川裕先生とUtaEのトークセッションも実施しました。 参加者の皆さまからは、「貴重な体験でした」「楽しかった!」「ハポネタイを今後も応援していきます!」と大好評で、アイヌ文化の魅力を通して、ハポネタイを共に育む仲間が増えました。さらに、参加費等を修繕費用にあてさせて頂くことになり、大きなお力添えを与えて頂きました。ソンノ イヤイライケレ 関連情報 Instagram(Utae)Instagram(ハポネタイ)facebook 聞き手:RYOZAN PARKコミュニティマネージャー 土屋真満- オフィス
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ハポネタイUtaE さん -
若手料理人の活躍の場を提供
まずは、今井さんが代表を務める「アールイー株式会社」の取り組みについて教えてください。 アールイーは食と農業の領域に特化した専門家集団です。日本の食文化を次世代へ繋ぐために持続可能なビジネスモデルを追求し、食の領域に特化した高い専門性と専門家ネットワーク、IT利活用による良質なソリューションを提供しています。 具体的には、群馬県で農業をしていたり、地域の産品を使った商品を開発、商品物流、販売・マルシェ運営といったことから、家庭から出る廃食用油を回収して資源化する取り組みといった廃棄物の再利用事業まで、幅広く食と農業に関わる取り組みを行っています。 アールイーの事業としては、農業や商品開発、イベント運営といった商品流通を、「血液を送り出す動脈」とし、資源リサイクルの取り組みを、「血液を戻す静脈」ととらえています。資源発掘・利活用することで循環を産み、デジタルの力を活かして循環を促すことを目指しています。 動脈だけでなく静脈も取り扱うことで循環サイクルを実現させようとしているのですね。 素晴らしいですね。お話のなかで「廃食油を資源化」が気になったのですが、どのような取り組みですか? 家庭で天ぷらなどの揚げ物をしたときに使い終わった植物性油が出ますよね。たいてい油処理剤で固めて廃棄すると思うのですが、それを集めて処理して建設重機や船舶、飛行機の燃料等にしようという取り組みです。 飛行機の燃料は皆さん聞いたことがあるかもしれませんが、SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)と呼ばれ、循環型の原料で製造された航空燃料のことです。現在、ジェット機をはじめとする航空機に使われている航空燃料は、廃油を精製して作られています。 この家庭から出た廃食用油の回収事業は、すでに豊島区内で巣鴨信用金庫様にご協力をいただいて実証実験が始まっています。さらに、都内でどれだけ家庭の油が排出されるか予測量のダッシュボードの開発もしていて、現時点で東京23区の町単位で見える化をしています。ダッシュボードの掲載は一般社団法人全国油脂事業協同組合連合会となりますが、データおよびシステム開発はすべて弊社が対応しております。 一般社団法人全国油脂事業協同組合連合会サイト 実証実験中 廃油油回収ボックス RYOZAN PARKがある豊島区ではじまっているのは、うれしいことですね。地域と連携した取り組みというのは、アールイーさんが大切にしていることですか? はい、そうです。むしろ私たちは社員も少ない小規模な会社です。年間25件以上のプロジェクトを少数で運営できるのは、各分野のスペシャリストの方々や地域の方々のお力を借りないと事業ができないということでもあり、逆にいえばさまざまな方に助けていただかなければいけないということでもあります。具体的には、私たちは上位構想や計画を作ることができると共に、地に足ついた事業者の皆さんと協業することを得意であり、強みだと思い、このRYOZAN PARKにいらっしゃる方々はまさに最高の仲間だと思います。 RYOZAN PARKのイベントスペースで、どんなイベントを開催していますか? 弊社のプロジェクトに、商品・サービスの展示会やイベント企画運営があります。農業生産者とバイヤー間のマッチングのほか、メディアやインフルエンサーを招いた試食会などです。 先日は、一般参加者向けの試食会イベントをイベントスペースとキッチンを利用して開催しました。駅からも歩いて5分もせずに着くという交通至便な環境なので参加しやすいのはRYOZAN PARKを利用するメリットだと思います。 また、先ほどお話しましたが、弊社は多くの協力企業のお力をお借りしています。協力企業の方々とは毎月定例会議を行っているほか、年度末の3月には「アールイー感謝祭」として、協力企業の方々を招待して食事会も開催しています。 ちょうど先日感謝祭を行いまして、協力企業にお願いして若手シェフの出張料理人に料理をお願いして20名以上の方々に参加いただきました。 感謝祭では、年度末ということもあって、弊社の1年の取り組みと来期の目標を直接お話させていただいた他、参加いただいた協力企業の方々にもプレゼンをしてもらいました。懇親タイムでは、ふだんの定例ではなかなかできないお話が生まれたようで、新しいシナジーが生まれる予感をしています。 鄭大羽(チョン テウ) 若手料理人の活躍の場を提供する食事会の会場としても利用していただいていますね。 はい。まだテスト段階なのですが、協力会社の一社で、感謝祭の料理と飲料のアレンジをしてくれた株式会社Food HEROesさんは、修業中の若い世代の料理人のなかでもやる気のある人にチャンスを与えて、若い世代の活動を支えようとしています。 弊社でも外食店と協力した地方自治体とともに地場産品を使った商品開発やレストランフェアを実施するプロジェクトをしています。どの業界でも人材難が課題になっていると思いますが、外食店でも同じような課題があるなかで、弊社としてもとても意義のある取り組みだと思っています。 そこで株式会社Food HEROesさんが運営するオンラインコミュニティのメンバーが自分で考えた料理をお客様に提供するイベントをRZPのキッチンと会議室を使って共同で開催しています。 アンコウ 米 パール柑 RYOZAN PARKのイベントスペースを利用しようと思ったきっかけはどんなことでしょうか? まずは駅から近いということでイベントの集客がしやすいことは大きいです。また、弊社は食をテーマにしたプロジェクトが多いため、キッチンがついているのは調理を伴うイベントを開催しやすいのも魅力です。 イベントスペースもプロジェクターやWi-Fi、コピー機などのイベントで使う備品が揃っているので、ありがたいですね。 これまで会場の都合で、思い通りのイベントができないこともありましたが、RYOZAN PARKであれば弊社が企画するイベントがほぼすべてできると思います。 アールイー株式会社代表取締役:今井直樹さん イベントスペースを利用してくださったお客様からの感想はありますか? RYOZAN PARKのイベントスペースは、温かみもあって清潔感もある雰囲気なので皆さんリラックスして利用いただいているように感じています。別のイベントで使わせてほしいという声もありました。 あとは、キッチンの設備がとても充実しているということは、使われた料理人さんたちは皆さんおっしゃいますね。お皿やグラス、カトラリー類も充実していて助かるそうです。 また料理だけでなく、製菓の道具やコーヒードリッパーなどもあるので、だいたいのことはできますし、導線もしっかり確保されているので複数人で作業しても動きやすいそうです。 イベントスペースの利用検討をされている方へメッセージはありますか? 今のところ弊社では、2階のイベントスペースとキッチン、会議室の利用のみですが、地下のギャラリーも使ったイベントも面白いと思います。スペースも広くてより大きなイベントができそうです。 それぞれの事業によってさまざまな使い方もできると思いますので、いち入居者として今後どんなイベントが生まれるか楽しみです。 関連情報 ウェブサイト(株式会社Food HEROes) ウェブサイト(アールイー株式会社) プレスリリース(PR Times) 聞き手:RYOZAN PARKコミュニティマネージャー 土屋真満- オフィス
- イベント
アールイー株式会社今井さん -
「GAMO TSUKA BONE」イベントレポート
2023年の3月初旬、RYOZAN PARKは、企画展「GAMO TSUKA BONE」の開催が決まった。これまで何度も議論を重ね、この日が来ることを誰もが楽しみにしていた。春休みの芸大生たちは、コラボイベントが主業となり、展覧会のオープニングイベントに関する活発な議論やアイデアの出し合いもあった。さらに、今回の展覧会は、RYOZAN PARKの2つのギャラリースペースを使用することになったが、場所が異なる。巣鴨のGALLERY MUGENと大塚GALLERY HOKORAは駅が近いこともあり、作家たちは街をギャラリーに見立て、地域のルーツにつながる作品を創作することを心がけた。 オープニングイベント当日、会場は賑やかなエネルギーに包まれていた。今回の展覧会の共に行われたオープニングパーティーは、アーティストの道前氏が手がけた「作品」でもある。このオープニングイベントは、「GEN-Zのパーティ」という企画で、RYOZAN PARKのシェアハウスの人たちと、東京の美大生のコミュニティを結びつけようというものである。アーティストたちは、RYOZAN PARKの地下会場を梱包材(プチプチ)で覆い、DJブースを設置し、さまざまな照明で盛り上げ、遊び心たっぷりに参加しました。参加者は、学生からサラリーマンまで、さまざまな人が集まった。アーティストと観客の間に交流のネットワークを作り、展示会の舞台だけでなく、作り手と観察者との間のコミュニケーションの壁である第四の壁を破ることを目的としている。 GALLERY HOKORA GALLERY MUGEN RYOZAN PARK OTSUKA アーティストの郡司さんは、オーナーの竹沢さんをはじめとするRYOZAN PARKの人々にインタビューを行い、その興味深い人物の印象をもとに、いくつかの作品を制作した。展覧会に現れた人は、「わぁ、誰々の笑顔が写ってる」「やっぱりあの人だったんだ!」と感嘆の声を上げることが多かった。彼女が作品に選んだのは、肉屋からRYOZAN PARKのスタッフまで、地元企業の経営者たちだった。その発想は、観察・分析に通じるものがある。人を題材にすることで、展示に別の親しみやすさが生まれる。もう一人のアーティスト、クーリーさんは、大塚にあるGALLERY HOKORAの4畳しかない小さなスペースを利用して、新しく建てられた洞窟のような建物の印象に沿った小さなアート作品を制作した。このギャラリーは有機的な素材でできていて、有機的であることや素材のリサイクルというコンセプトを思い起こさせる。「だから、この感覚に合うように、自分の古い作品のスケッチを段ボールや再生紙に描くことにしました。」と、彼女は説明した。ています。また、「HOKORAが自然素材によって再生されるように、彼女の作品も同じように、展示期間中、さらに作品が追加される予定です」とも述べた。クーリーさんは、展示会参加者のリクエストに応えて、いくつかの作品を追加してくれた。このときばかりは、観客はただ受け取る側ではなく、作家の作品に協力する側に回った。 アーティストアリス氏 アーティスト郡司氏 アートが地域とつながり、仲間意識を生み出し、あるいは地域のさまざまな参加者の間で「共有された物」というアイデアを生み出す可能性を発見することが、この展覧会イベントの主な目的だった。須藤氏がイベントスペースとしてRYOZAN PARKを選んだのは、その多様性と地域社会とのネットワークの密度が高かったからだ。ギャラリーの場所を活用しようという多くのアイデアは、街をアートギャラリーにするための大きな要素だった。このイベントは、空間がどのようなものになりうるか、アーティストと観客の相互作用をどのように逆転させるか、近隣地域の共有感情を超越した広い意味でのコミュニティのネットワークをどのように認識しうるか、その可能性を示した。 イベント開催情報 イベント名:GAMO TSUKA BONE 鴨塚骨 開催期間:2023.3.25(Sat) 〜 2023.4.2(Sun) 展示会場:RYOZAN PARK GALLERY HOKORA(南大塚3-36-7-1F) RYOZAN PARK GALLERY MUGEN(巣鴨1-9-1-2F) https://dojo.ryozanpark.com/host/ 主催:東京藝術大学絵画科油画専攻(クーリー アリス、グンジ、須藤啓志、道前碧) 共催:RYOZAN PARK 取材・文 RYOZAN PARK インターン Grace Lin お問い合わせ- イベント